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人流サードパーティの予感 MOOVIT 2015.3.30 

ロンドンではタクシーの配車アプリを調査して、つくづく3PHL(サードパーティ人流)の時代が来ていると実感しました。英国の交通法体系は公共用(乗合)と非公共用に分類しており、流しができるブラックキャブはかろうじて公共用に準じた扱いになっていますが、貸切運送は非公共用に分類され自家用扱いなのです。Private Hired Vehicleとはそういう意味なのです。白タクの言葉に代表されるような、自家用を営業用と対比させる発想は営業用自動車保護の日本の発想で、英国では公共用か非公共用(自家用)かです。流しのタクシーはかろうじて公共に準じて扱われています(other than a licensed taxi or a public service vehicle)が、貸切自動車は非公共用つまり自家用扱いなのです。日本でいえば貸切バスや車庫待ちのハイヤーは自家用扱いなのです。自家用車の有効利用は相乗りですが、相乗りになれば公共用との区別がなくなります。社会で相乗りを促進する動向は昔からありますが、スマホの登場でいよいよ実現性が高くなってきたのです。自家用車の相乗り促進に自動車諸税を使用するようになると、思想的には有償性(直接の対価を得ること)の有無は限界にきていますから、公共、非公共に分類することも検討したほうがいいかもしれません。このことを敏感に感じている者に、Transport AppであるMOOVITの開発者がいます。(http://www.moovitapp.com/)位置情報は自分がいる位置の正確な情報のみならず、目的地までの最も便利道案内もしてくれます。我々のロンドン調査でも、日本でダウンロードしたGoogleマップ等を使用しましたので、道に迷うことがありませんでした。当然Googleマップ等を前提にしている配車アプリも、タクシーを超えてバス、自家用車に広まります。新しく豪州でも導入されたMOOVITの紹介文の中で「private and anonymous」といっているように、個人情報か不特定多数の匿名情報かはともかく、地図情報の上にのっている人流情報もパワーなのです。”multi-model transportation” to the world は “the future”と言っているように、将来のあるビジネス です。日本でも地図情報、人流情報をもとにした人流のサードパーティビジネスを成立させれる環境が整いつつあります。Moovit wants to have customers use the product to change a situation rather than simply complaining about it, as is often seen on social media.The app also encourages transport authorities to listen to their customers. Moovitは厳しい表現を使用していますが、日本の役人がそうなるでしょうか。私は転勤の多い中央官庁の役人が地域交通を扱っている限り限界があると持っています。東京の交通は逃げ場のない東京の自治体の役人が考えるべきでしょう。日本のマスコミも出資には興味が集まりますが、その公共用に迫るAppの根源には理解と知識が不足しているような気がします。Transport app Moovit has arrived in Australia

2015.03.31

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人流サードパーティの予感 MOOVIT 2015.3.30 

ロンドンではタクシーの配車アプリを調査して、つくづく3PHL(サードパーティ人流)の時代が来ていると実感しました。英国の交通法体系は公共用(乗合)と非公共用に分類しており、流しができるブラックキャブはかろうじて公共用に準じた扱いになっていますが、貸切運送は非公共用に分類され自家用扱いなのです。Private Hired Vehicleとはそういう意味なのです。白タクの言葉に代表されるような、自家用を営業用と対比させる発想は営業用自動車保護の日本の発想で、英国では公共用か非公共用(自家用)かです。流しのタクシーはかろうじて公共に準じて扱われています(other than a licensed taxi or a public service vehicle)が、貸切自動車は非公共用つまり自家用扱いなのです。日本でいえば貸切バスや車庫待ちのハイヤーは自家用扱いなのです。自家用車の有効利用は相乗りですが、相乗りになれば公共用との区別がなくなります。社会で相乗りを促進する動向は昔からありますが、スマホの登場でいよいよ実現性が高くなってきたのです。自家用車の相乗り促進に自動車諸税を使用するようになると、思想的には有償性(直接の対価を得ること)の有無は限界にきていますから、公共、非公共に分類することも検討したほうがいいかもしれません。このことを敏感に感じている者に、Transport AppであるMOOVITの開発者がいます。(http://www.moovitapp.com/)位置情報は自分がいる位置の正確な情報のみならず、目的地までの最も便利道案内もしてくれます。我々のロンドン調査でも、日本でダウンロードしたGoogleマップ等を使用しましたので、道に迷うことがありませんでした。当然Googleマップ等を前提にしている配車アプリも、タクシーを超えてバス、自家用車に広まります。新しく豪州でも導入されたMOOVITの紹介文の中で「private and anonymous」といっているように、個人情報か不特定多数の匿名情報かはともかく、地図情報の上にのっている人流情報もパワーなのです。”multi-model transportation” to the world は “the future”と言っているように、将来のあるビジネス です。日本でも地図情報、人流情報をもとにした人流のサードパーティビジネスを成立させれる環境が整いつつあります。Moovit wants to have customers use the product to change a situation rather than simply complaining about it, as is often seen on social media.The app also encourages transport authorities to listen to their customers. Moovitは厳しい表現を使用していますが、日本の役人がそうなるでしょうか。私は転勤の多い中央官庁の役人が地域交通を扱っている限り限界があると持っています。東京の交通は逃げ場のない東京の自治体の役人が考えるべきでしょう。日本のマスコミも出資には興味が集まりますが、その公共用に迫るAppの根源には理解と知識が不足しているような気がします。Transport app Moovit has arrived in Australia

2015.03.31